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{2023年2月}バーゼル作曲コンクール 第3位入賞のご報告


 陽射しも柔らかくなり、梅の花のほころぶ季節となりました。皆さまにおかれましては、それぞれに良い春が訪れますことをお祈り申し上げます。さて、この度バーゼルで行われました作曲の国際コンクールにおいて、第3位をいただきました。詳細につきまして、こちらでご報告させていただきます。


Basel Composition Conpetition(公式HP)


 バーゼル作曲コンクールは、応募者数と厳しい応募条件、そして賞金額の高さという点において現在、世界でも最大規模を誇る作曲コンクールです。このコンクールは、編成の異なる3つのオーケストラを対象として作品を募集する大変ユニークな内容であり、バルトークやストラヴィンスキーといった近代の作曲家、21世紀の作曲家たちの創作活動を支えてきたポール・ザッハー財団によって運営されています。年齢制限は無く、今回は、47ヵ国から200を超える応募がありファイナリストには12名がノミネートされました。

12名のファイナリストたちと



 最初のラウンドでは、2/9から3日間に渡り12名の作品が初演されました。その最終日にファイナルコンサートのノミネートがアナウンスされ、翌日に5名の作品が再演され入賞が決定しました。


私の作品は、シルヴァン・カンブルラン指揮、Basel Chamber Orchestraによって演奏されました。リハーサルは3回、最初に弦楽器だけで行う日があり、翌日からは全員が集まり細かく音楽を作りました。シルヴァンは、大変に的確で私よりも私のスコアを理解していました。これが世界最高峰の指揮者なのだということを思い知らされる経験となりました。直接いただいた言葉の全てが、私の楽譜に今、絶対に必要なものであり宝物みたいにきらきらした時間でした。Basel Chamber Orchestraの皆様には本当に温かく迎えていただき、信じられないような幸せな日々でした。また、聴衆の皆様は毎回積極的に声をかけてくださり、曲の感想や感じたことを率直に伝えてくださいました。とても嬉しかったです。


 リハーサルと演奏会の間には、このプロジェクトの重要な側面である教育プログラムにも参加させていただきました。私は、バーゼルに程近いLaufenという街に赴き、音楽を専門としていないギムナジウムの高校生たちとレクチャーを通して交流を持ちました。全員が愛おしく(私の門下やクラスの子と同じように笑)さまざまなやりとりを重ねては、私自身が学ぶところが多くありました。お互いのことを知った上で、初演を聴きに来てくださり再会するという経験は特別なものとなりました。


ファイナリストの皆様、審査員の先生方、審査委員長のミカエル・ジャレルさんと


 録音や映像については、ラジオやYouTubeでご覧いただけると思いますので、後ほどお知らせいたします。

 日頃から、私の創作活動を応援してくださる全ての方に心から感謝申し上げると同時に、今回の経験を糧に、さらに自らの音楽語法を磨くべく学びを深めて参りたいと思います。

皆様どうぞ、これからもよろしくお導き下さいますようお願い申し上げます。







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